熊本市

直近のJIS試験は平成30年までさかのぼる。当時の試験結果には適合レベルと対応度が示されておらず、試験に関する問い合わせは市ではなく検査機関が窓口として記されていた。専門的・技術的な問い合わせであれば望ましいケースもあるだろうが、コンテンツに対して責任を持つべき市の市政としてはいかがなものか。

福岡市

カルーセルにあるスライドピッカーコントロール(カルーセル内の特定のスライドを選択表示するためのボタン群)に淡い色を用い、コントラスト比が1.9:1と極めて低い状態にある。テキストではないためJIS X 8341-3:2016には含まれない基準ではあるが考慮しておきたい。

北九州市

トップページのトピックス掲載記事は、タイトルテキストとサムネイル画像で構成されている。サムネイル画像の代替テキストは、タイトルテキストに「サムネイル画像」と付加しただけで画像の代替とはなっていない。miCheckerから「問題あり」の評価を受けないための処置にすぎないのではないかと疑ってしまう。

広島市

miCheckerの「知覚可能」スコアが84であり、千葉市とならび政令指定都市の中で最低の評価となった。トップページ内の一部領域にある画像の代替テキストが「画像1」「画像2」などと設定され、不適切な可能性があると評されたものである。画像とキャプションのみを更新するのではなく、代替テキストも見直す運用に改めるべきだ。

岡山市

トップページに「News」「Meet OKAYAMA」「Pickup」などの文字画像が置かれている。これらは日本語の文字列とともにh2要素で括られているうえ、ページ内で最も大きな文字サイズで描かれている。文書構造上も視覚表現上も見出しとして扱われていると考えられるのだが、代替テキストはなんと空である。発信者の意図がつかめない。

神戸市

トップページの、日本語の見出しに添えられた英語部分のコントラストが不十分な状態にある。発信者側には文字として読ませる意図は薄いかも知れないが、評価ツールはテキストコンテンツ=情報としてしか評価しない。あくまでもツールに過ぎないと捉えるか、正確な客観視の結果として尊重するか、それによってとるべき対応は変わるだろう。

堺市

axe DevToolsでの検出問題数43、miCheckerの「操作可能」のスコア88は、いずれも政令指定都市の中で最低。Lighthouseスコア74は、さいたま市に次いで2番目に悪い数値となった。全体としては、WAI-ARIAを含むモダンな記述なのだが、仕様に則らない属性を用いるなど正確さを欠いた記述が厳しい評価の原因である。

大阪市

カルーセルの各画像に対して、適正な代替テキストが設定されている。記されている文字を過不足なく記したうえで、画像内に含まれる視覚的情報も簡潔に反映しようという意図が見える。装飾画像の代替テキストを空にするといった基本に忠実な配慮が、サイト全体に渡って丁寧に施されている様子もうかがえる。

静岡市

サイト自体のつくりに新しさはなく、公開されているウェブアクセシビリティ方針からも取り組みに対する積極性は感じられないのだが、ひとつひとつの代替テキストなど、運用の中で日頃からやっておくべきことに対する意識の高さを感じる。

浜松市

ウェブアクセシビリティ方針を2023年5月1日に更新しているが、依然としてJIS X 8341-3:2010をベースにした記載内容になっていることを不思議に思う。黄色い文字に白い縁取り、白い背景に明るいオレンジや黄緑の文字など、サイト全体のトーンに比べてカルーセル内のコントラストの低さが目立つ。

名古屋市

すべてのページから利用可能な「言語選択パネル」が備わっているが、キーボード操作ではキーボードが当たらず操作ができないのが難点。もともと画像への依存度が低くテキストが多いため、自動翻訳との相性がよいつくりである。閲覧者の希望に添ったサイト利用に向けてキーボード操作への確実な対応を進めてほしい。

京都市

カルーセルに含まれる6つはすべてリンクであるが、このうちの3つの画像は代替テキストが空(alt=””)に設定されている。キャプション等も存在しないため、リンク先を想起できる情報が何ら存在しないことになる。これらは今回のツール評価の数値にも現れており、優先的に対応すべき点として認識してほしい。

千葉市

miCheckerの「知覚可能」スコアが84であり、広島市とならび政令指定都市の中で最低の評価となった。恒常的なリンクのピクトグラムに対する「service_ico7.png」、お知らせ欄のバナーに対する「thumbnail2.jpg」といった多くの不適切な代替テキストが原因となっている。記事掲載時の操作・設定に見落としがないか確認が必要だろう。

横浜市

Lighthouseで満点、axe DevToolsで検出された問題ゼロ、miCheckerでは4観点中3観点(操作可能、理解可能、堅ろう(牢))で満点と、今回使用した3つの評価ツールすべてにおいて高い評価を得た。ただし、キーボード操作において、AIチャットボットにフォーカスは当たるがその先に進めないようなので改善を期待する。

川崎市

axe DevToolsでの検出問題数がゼロと、横浜市と並んで最良の結果となった。ただ、実際のページを確認したところ、1ピクセル四方の透過GIFが用いられるなどの前時代的な記述が見られた。問題がない状態にするという取り組みを否定するわけではないが、より妥当な構造、より無駄のない記述に進んでいくことも必要だろう。

相模原市

3種のツール評価の結果は総じて良好であり、目視でも大きな問題は見受けられない。合わせて、直近5年に渡り毎年JIS試験結果が公開されている。しかし、ウェブアクセシビリティ方針に示される目標を達成する期限が「平成30年6月30日」に据え置かれていることを残念に思う。取り組み状況に合わせて適時に適切な方針を定めてほしい。

新潟市

政令指定都市の中でLighthouseのスコアが下から4番目、axe DevToolsでの検出問題数も悪い方から3番目と厳しい結果となった。過去11年に渡る試験結果の公開、試験結果の正直な内容、試験で見つかった問題の早期修正など、誠実な対応と見受けられるので、今後も着実な改善を進めてほしい。

札幌市

毎年JIS X 8341-3:2016に基づく試験を実施、それを受けてウェブアクセシビリティ方針を更新という理想的なサイクルで運用がなされている。単に次年度末を目標達成期限として定めるのではなく、重要なページやアクセスの多いページを優先して修正することを表明している点も見逃せない。

仙台市

画像上では、サイト名に加え、キャッチフレーズやサイトの役割などまでが記されているのに対して、代替テキストはサイト名のみとしているケースが多い。代替テキストはその名のとおり画像に記される内容の代わりになる情報となるべきであり、不用意な省略は好ましくない。

さいたま市

Lighthouseでのスコアが67と、調査対象サイトの中で最も悪い評価となった。axe DevToolsでは、認識可能なテキストを含んでいないリンクが21箇所検出されるなど計39の問題が挙がっている。miCheckerでは満点ではないものの「良い」の評価であり、ツールによる評価基準の差異を考慮しながら改善に向けて検討していただきたい。

熊本市

「アクセシビリティーポリシー」が、「行政情報 > 統計・人口・広報 > 広報・メディア」という深い階層にあります。
さらに、カテゴリページで「もっと見る」をクリックしないとリンク自体が見えないので、このページにたどり着くこと自体が難しい状況です。

福岡市

外部発注用のアクセシビリティ対応基準書が公開されています。
各達成基準を満たすための現実的な手法を、WCAG2.0解説書などとからめて解説していて、他団体にとっても参考になると思います。
方針や試験結果とは直接関係ありませんが、各ページ内の読点が「、」「,」が混在していますので直しましょう。

北九州市

目標を達成する期限を「2018年3月末日(2018年3月14日から2018年3月26日に実施した試験により、目標を達成しました。)」としています。
一度、目標を達成したからといって歩みを止めてしまうのは適切ではありません。
新たに作成・更新されるコンテンツや、これまで対象としていなかったコンテンツに取り組みを拡大することを踏まえ、新たな方針を定めてほしいです。

広島市

2020年2月の試験ではAA準拠、つまり、すべての機能はキーボードで操作できることが確認されているようですが、2021年7月に備わったAIチャットボットは、キーボードだけでは操作できない状況にあります。
次回の試験結果はどうなるでしょう。

岡山市

達成基準チェックリストで、問い合わせフォームなどのエラー表示に関する複数の達成基準が適用となっていません。
試験対象コンテンツに「【保健福祉局 高齢福祉部 介護保険課 管理係】へのお問い合わせ」があることから、それらの達成基準は適用する必要があるはずです。
同一ページに対する再試験を実施したとも記されていますが、正しい試験が行われたものか疑念を抱きます。

神戸市

平成30年度を最後にJIS X 8341-3:2016に基づく試験結果の掲載はありませんが、注目すべき取り組みとして障害者と高齢者によるユーザー評価があります。
他自治体でも取組確認評価表で利用者の意見収集をしている例はいくつか確認できますが、詳細な報告書を公開している例はありません。
「アクセスできるか」だけでなく、利用者目線で「アクセスしやすいか」に言及している点が興味深いです。

堺市

「ウェブアクセシビリティに関する取組内容についての確認・評価結果を公表しています。」と記されていますが、公開されていません。
試験対象は、ウェブページ一式を代表するウェブページ15ページ、ランダム25ページとしていますが、実際の対象ページを見るとどちらも20ページずつ選定されているように思われます。
正しい記載にしましょう。

大阪市

方針は、これまでの取組状況を示しながら毎年更新されています。
試験も平成29年度以降は毎年実施し、AA準拠の結果を得るなど着実な取り組みが伺えます。
達成基準チェックリストには「一部、試験対象範囲外を除く」と記されていて、試験対象範囲でも適合していないコンテンツがあるように読み取れますので、適合の有無をわかりやすく記載することが望まれます。

京都市

AAA一部準拠の試験結果を公開している数少ない自治体です。
試験実施時点の状況は不明ですが、現在のトップページにはコントラスト比が不十分なバナーがあるため、AAA一部準拠の品質には達していません。
高いレベルの準拠を表明するときほど、そうでなくなったときの信頼が傷つきやすいところがありますので気を付けたいです。

名古屋市

市全体の取組確認だけでなく、総務局や財政局などの各局が所管するコンテンツ単位で「取組確認評価表」を公開していることは特筆すべきことです。
ただ、それらが「市政情報」配下にあり、方針や試験結果とは異なる位置にあるので、アクセシビリティ関連情報の全体を見渡しにくい状態であるところが惜しいです。

浜松市

目標が「2015年3月31日までに、JIS X 8341-3:2010の等級AAに一部準拠」という目を疑う内容です。
この方針が定められてから現在までにフルリニューアルが実施されています。
その機会に方針の見直しも試験の実施もできていないのだとすれば、公的機関として最低クラスの取り組みと言わざるを得ません。

静岡市

適合レベルAA準拠の達成期限の目標を2026年度末に置いています。
目標達成に5年以上を要するというのはいかがでしょうか。
2018年に機械的な検証をしたとの記述は見られますが、試験を実施した形跡は見られません。
現状の品質を適切に評価したうえで目標を定めましょう。

新潟市

試験において不適合部分を把握し「A一部準拠」と正直な試験結果を公開しています。
問題箇所を改修したうえで、さらに「今後同様の問題が生じないように」することを今後の対応として明記していることに感服します。
「みんなの公共サイト運用ガイドライン」への模範的対応と感じました。

相模原市

「Aに一部準拠」という試験結果を公開したうえで、不適合コンテンツの改修をし、試験から約一ヶ月後にはAA準拠相当のコンテンツに改めたということです。
品質評価と改修とを分けて表明しているところに、試験を客観的なものとして位置づける姿勢が現れていて好ましいです。

川崎市

2020年と2021年に「ウェブアクセシビリティに関する取組確認」が実施されていますが、同じページ内に両者を明確な区別なく掲載しているのでわかりにくいです。
直近の試験では、ランダムに選択した15ページのみが対象になっています。
重要なページを含めることやコンテンツが常に変わることを考慮して、試験対象として有効なページを選択しましょう。

横浜市

方針には、2019年度以降の対応を予定しているコンテンツが列記されています。
しかし、2020年度の試験において、それらのどれに対応したのか、どのような問題が解消されたのかが示されていません。
方針と試験結果から取り組みの継続性が見えてこないところが残念です。

千葉市

他自治体では動画コンテンツを対象にした試験を実施する例が少ない中、千葉市が実施した2019年試験の達成基準チェックリストには、字幕や音声解説に関わる達成基準について「適合」の結果が記されています。
試験当時の実際のコンテンツが確認できませんが、動画に対する貴重な取り組みと言えます。

さいたま市

達成基準チェックリストには、「一時停止,停止及び非表示に関する達成基準」の該当するコンテンツなしとされています。
試験実施時点の状況はわかりませんが、現在のトップページには一時停止ボタンを伴わないカルーセルパネルが存在していることから、現状はA一部準拠に留まると考えます。

仙台市

目標を達成する期限を「平成28年度末まで」としています。
平成28年度の試験以降、毎年AA準拠の結果を得ているので、すでに達成している適合レベルを維持するという意図でそう記しているものと思われます。
一歩進んで、対象範囲を拡大するなど、現状を踏まえた新たな取り組みをしましょう。

札幌市

毎年試験を実施し、その結果を受けて方針の見直しとコンテンツの改修をするというサイクルが確立されています。
表記や表現に関する問題箇所を具体的に把握し、修正に要する時間を考慮して目標を達成する期限が見直されていて、着実にアクセシビリティ品質を向上させようとする姿勢が見えます。

熊本市

「東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト」の表示形式を部分的に取り入れて特設サイトが仕立てられている。大きなボタンを設け、余裕のある画面構成としているが、ボタンの見た目と実際にクリック可能な領域が一致していないところにストレスを感じる。

福岡市

「支援したい方向け」を分類として設けていたり、「使い捨てマスクがない場合」「消毒用アルコールがない場合の消毒・除菌」など、ほかではあまり見かけない情報を提供している。各ページには3段階の見出しレベルを用いて文書を構造化しているが、いずれの見出しも文字サイズや左右幅(インデント)に違いがないために視覚的な区別がしにくい。

北九州市

「新型コロナウイルス」の階層ではなく「感染症」がローカルナビゲーションとして展開されている。そのため、新型コロナウィルス感染症に関する情報群の行き来が円滑に行われない。CMSの仕様と言えばそれまでかも知れないが、一つ下の階層(表示されているページと同じ階層)を表示するよう改めることが望ましい。

広島市

ローカルナビゲーションに並んでいる各分野の項目数は5が上限のようである。そのため、6以上の項目を有する分野については、すべてが表示されていない。現状、各分野の項目数は最大でも8に収まっており、上限項目数や分類の仕方を見直すことで、全項目が列記されたナビゲーションを実現できると思われる。無駄な遷移を減らすために調整する価値があると考える。

岡山市

調査期間中に新たなサイト「スイッチ!おかやま」が公開された。感染症そのものよりも「新しい生活様式」への対応・取組にフォーカスが当てられている。今回の調査対象の中で、岡山市と岡山県だけが独自ドメインによる新型コロナウイルス感染症関連サイトを公開しているが偶然なのだろうか。

神戸市

神戸市公式サイトを踏襲しながらも、グローバルナビゲーションなどを除いた形で特設サイトとして仕立てられている。感染症そのもの、発生状況、支援、会議資料など明確な分類が示され、テキストを中心としたシンプルな画面構成を採用している。

堺市

「新型コロナウイルス感染拡大防止に向けた対応(8月21日から8月31日まで)」というタイトルのコンテンツがあるが、この更新日は「2020年5月29日」と示されている。このコンテンツは、イベントや施設に関するルールを記したものであり、5月時点で8月下旬を記しているのは不自然に感じられる。正しい情報更新日を記載してほしい。

大阪市

「支援」の情報に特化した特設サイトが公開されている。「個人」と「事業者」、それぞれへの支援内容が整理され、様々な方法で検索できるようになっている。感染症そのものや、感染症拡大防止に向けた取り組みは別コンテンツとなっていて、お互いへの動線はないものの、目的を重視した一つの完成形と言えるのではないだろうか。

京都市

京都市のページであるが、最上部には京都「府」が提供するコンテンツへのリンクが掲載されている。府と市、それぞれが担うべき情報は異なっているとは言え、京都市のページを訪れた利用者に対しては、市として伝えるべき情報をきちんと提示する必要があると感じる。

名古屋市

「新型コロナウイルスに関連する肺炎について」と称されているが、国、厚生労働省、日本感染症学会でも「新型コロナウイルス感染症」の呼称を統一的に用いているため、明確な意図がないのであればそれに倣うべきではないだろうか。別途開設されている特設サイト「新型コロナウイルス(COVID-19)感染症対策特設サイト」は、ページ内の目次はクリッカブルではなく、掲載される情報の多くは紙での提供を前提としたものが画像化されただけ、かつ、鮮明な画像へのリンクは用意されていない。画面構成としてはスマートフォンを優先しているように思われるが、一部の機能は「PC推奨」など、用途や利用シーンがイメージしにくいものとなっている。

浜松市

アクセスする上での実害はないと思われるが、アドレスが「corona」ではなく「korona」なのが気になる。市長記者会見を見る際、動画とテキストの動線がバラバラで両者をスムースにつなぐことができていない。動画一覧ページやYoutubeからはテキストへ、記者会見ページからは当該動画へ、それぞれ誘導することが望ましい。

静岡市

市長記者会見動画は、細かなズームイン・ズームアウトが繰り返され、画面が安定しないため、内容への集中が阻害されてしまう。市長と手話通訳者、スクリーンとの距離の調整や、画面の分割など、動画配信をする前提で画面構成を考えてもいいのではないだろうか。

新潟市

4月の市長メッセージ動画では手話通訳を伴っていないが、5月の動画では手話通訳が付加されていて、聴覚障害者に対する情報保障の面で向上が見られる。その一方で、ページに備わる主たるメニュー画像の代替テキストが空(alt=””)に設定されていることは、視覚障害者(音声ブラウザ利用者)への配慮に欠け、許されるものではない。

相模原市

一定時間ごとに画像が入れ替わる表示形態をとっている。利用者の意思で停止することはできるが、それぞれ7秒程度であること、リンク先で詳細を伝えられることを考慮すると、画像に情報を詰め込みすぎている。重要な情報を繰り返し伝えることは重要であるが、情報過多と感じられるようでは逆効果だと思う。

川崎市

最終更新日と思われる「2020年7月14日」が示されている。この日に、総合ページ自体の構成が最後に変わったと解釈すればいいのだと思うが、更新された箇所や更新頻度を予見できる情報が何も示されないので、新たな情報を効率的に得ることが難しい。これだけ状況が変わっている中、1ヶ月以上も構成を変えずに運用できるのはいいことなのか、悪いことなのか。

横浜市

相談内容や対象者の異なる複数の相談窓口が示されているが、画像上に記される受付時間や電話番号が代替テキストに反映されていない。各窓口の詳細は別ページに記されているものの、画像の使用可否によって閲覧しなければならないページ数に差が生じる状況になっている。少なくとも「注意が必要な ステージ2」にあることは伝えられるべきである。

千葉市

「病床数から見た新型コロナ対応における市内の医療の状況」と題した画像の代替テキストが「iryo_jokyo_0818_01」。基準と状況の両方を伝えている画像であるため、すべてを伝えることは難しい部分はあるが、少なくとも「注意が必要な ステージ2」にあることは伝えられるべきである。

さいたま市

「特別定額給付金を給付します」という記事がある。この記事は、新着情報として掲載されているため、最近になって自治体独自の新たな給付が決まったように読み取れる。ところが実際は、既存施策についての状況報告がなされているに過ぎず、紛らわしい表現と言える。

仙台市

『伊達武将隊×仙台市長「せんだい生活スタイル」』として公開される動画には、書き起こしテキストがなく自動生成の字幕が付与されている。音声が明瞭であっても固有名詞まで正しく認識されることはないことには留意すべきだろう。仙台市長の名は「ポーリがず子」、「せんだい生活スタイル」は「閃雷生活スタイル」と字幕に現れる。どこまでの正確性を求めるべきなのか確認・検証されたい。

札幌市

一般相談窓口だけでなく、身体の状況に応じた別の窓口も合わせて、きちんとテキストで情報を掲載し、さらに、目的や相談内容ごとの詳細な案内も別ページで提供している。ニーズや利用シーンに合わせた情報提供が意識されていると感じられる。

熊本市

1行の文字化けしたテキストが現れるのみだが、何が起きているのだろう。404ページの体をなしていない。

福岡市

無効なリンクを報告する方法が見当たらないためマイナス1点。「福岡市トップページ」と「福岡市ホーム」が混在しているがどちらが正しいのか。

北九州市

ロゴはあるがリンクがないという初のケース。

広島市

パンくずリストが存在していないレアなページ。404エラーページの役割上、特定のページ配下に位置付けるのは不自然とも考えられ、正しい解釈と考えられる。

岡山市

タイトルが「岡山市からのお知らせ」となっており、404エラーであることを明確に示していない。

神戸市

どちらが先に公開されたのかはわからないが文面が大阪市とほぼ同一。

堺市

堺市のページであることがタイトルとフッターでしか判別できないのが不安を募らせてしまう。ひらがなで「まちがっている」や、「ください」と「下さい」の混在など、表現への気遣いが見られない。

大阪市

情報を探しなおすための動線が十分に提供されているが「情報が見つからないときは」へのリンクがあるのも有用。記載内容は神戸市とほぼ同じ。

京都市

ステータスコードが307と異質。一時的な転送を意味するもので、状況にフィットしているとは言えない。

名古屋市

ページの高さが極端に低く、適切に表示されていないようにさえ感じてしまう。

浜松市

涙を流す「出世大名家康くん」が印象に残る。無効なリンクを報告する方法がないため減点となったが、必要な要素をほぼ備えている。

静岡市

タイトルが「ご案内ページ」であり、状況を正確に表現しているとは言えない。ページ内の見出し「移動または削除」が唐突なことも含め、文章の構成が不自然に感じる。

新潟市

無効なリンクを報告する方法が見当たらないためマイナス1点。PC、スマホ、携帯(フィーチャーホン)それぞれのトップページの閲覧を促しているのが特徴的。

相模原市

「……デザインを新しくしました。そのため、各ページのアドレスを変更いたしました。」とあるが、デザインの刷新は必ずしもURLの変更を伴うものではなく、適切な表現とは思えない。

川崎市

グローバルナビゲーションが提供されない一方で、区役所や交通局、病院などへのリンクは掲載されている。

横浜市

404エラーであることではなく、リニューアルしたことをページタイトルにしているのが不自然。

千葉市

簡潔な本文記述ながら、必要な要件が揃っているため10点満点を獲得。

さいたま市

探しているページが見つからない場合の案内ページとして秀逸。

仙台市

グローバルナビゲーションとそれ以外の主要な探し方も提示している。ただし「観光情報・イベント」が「観光・イベント情報から探す」と記されるなど一部、表記が正しくない。

札幌市

本文中「お探しのページ」と「ご指定のページ」という2通りの呼び名が現れるが、どのような意図があるのか。