滋賀県

トップページのカルーセルに並ぶ災害系のバナー2つは、そのいずれもコントラストが十分でない。災害時の情報発信に赤や黄色を用いることはよくあるが、問題の生じにくい文字色・背景色の組み合わせを規定しておきたい。滋賀県防災ポータルもかなり低コントラストであり見直しが必要である。

京都府

トップページにタイル状に配した画像で丹後・中丹・南丹・山城の広域振興局のエリアを表現しているが、当該地域の表示色が淡く、いずれもコントラスト比2:1を下回っている。それ以外にも低いコントラストやフォーカスインジケータの非表示が確認されることから、良好なツールの評価に反してアクセシビリティ上の改善点は多い。

大阪府

Lighthouseは満点の評価を得た一方、miCheckerの「操作可能」は対象自治体中ワーストの53の結果となった。減点対象は「!」をリンク先とするページ内リンクの不備1種なのだが、それらが9ヶ所もあることで大幅な減点となっている。これらのリンクはJavascriptによって制御されており、記述ミスの疑いがあるため要確認。

兵庫県

現在公開されているウェブアクセシビリティ方針では、目標を達成する期限を2017年3月31日と定めている。これは、現在のサイトにリニューアルされた2022年1月よりも前の日付であり、リニューアル後には方針を定めていないことになる。これを以ってウェブアクセシビリティの取り組みの停滞を示すものではないが、適時の方針策定・公開を望む。

奈良県

ヘッダーのサイト内検索には選択肢が「ホームページ」だけのプルダウンメニューがあり、「メニュー」内のサイト内検索には「ホームページ」がラジオボタンとして置かれている。いずれも検索対象を絞り込むための要素だと思われるが、明らかに不要である。アクセシビリティ上もユーザビリティ上もメリットがないので削除が望ましい。

和歌山県

さまざまな部分のコントラストを計測すると、4.45:1や4.46:1といったコントラスト比の配色が確認できる。作成者は小数第二位を四捨五入した値(を表示する測定ツール)で確認し、基準を満たすと判断しているのかもしれないが、これは4.5:1以上とは認められないので認識を改めてほしい。

和歌山県

達成基準チェックリスト「7.4.1.1 構文解析に関する達成基準」(実際は4.1.1と思われる)の備考欄に「一部、外部要素による構文エラー有」とあります。
「外部要素」が何を指すのかがよくわかりませんが、エラーがあるのであれば適合とはならず、コンテンツ内の特定箇所に問題が生じているのであれば部分適合に留まるので「準拠」の表示はできないはずです。

奈良県

令和2年度に実施された直近の試験結果から「達成基準チェックリスト」を確認すると、「読解レベルの達成基準」「文字画像(例外なし)」「セクション見出し」などAAAの達成基準が適合と判定されています。
高いレベルの準拠を目指したいところではありますが、現実的には達成が困難であり、適合と判断すること自体が難しい状況にあります。
当社が確認したところ、この結果が現状のコンテンツに一致しているとは思えず、どのような試験が行われたものか疑問を感じています。

兵庫県

「目標を達成する期限」は2017年3月31日です。
期限から4年半近くが経過した今も現行の方針として公開されていることは、望ましい状況とは言えません。
本方針公開後の2018年には試験を実施していますので、その結果を受けて方針を見直すべきところでした。
ぜひ未来に向けた方針を新たに策定しましょう。

大阪府

方針の中で「令和03年4月以降:引き続き、年度ごとに本方針を見直した上で、試験結果を公表する。」というスケジュールが記されています。
方針を十分なものにするためには、「いつまでに」「どの範囲を」「どうする」を明示する必要があり、さらに目標達成期限の記載も望まれます。
「新型コロナウイルス感染症関連特設サイト」は比較的新たなコンテンツのはずで、そのキーボード操作をアクセシビリティ対応から除外していることは残念です。

滋賀県

現状では、試験対象コンテンツに時間経過とともに入れ替わる画像があります。
この場合、「2.2.2 一時停止,停止及び非表示の達成基準」を不適用とするのは誤りであり、その対象コンテンツは一時停止ができないため適合とはならないはずです。
試験実施時点でそのようなコンテンツが存在しなかった可能性はありますが、あえて書いておきます。

和歌山県

時系列で積み上げるのではなく、対象や目的、現在と過去を意識したうえで、きちんとウェブページ化していることに好感を抱く。一部、読み上げ順序が考慮されていない表組が使われているため「個人の方への情報」「県内事業者の方への情報」「対応状況等」とそれぞれのリンクリストとの関係性が伝わりづらくなっているのがもったいない。

奈良県

「緊急版の専用トップページ」として新型コロナウイルス感染症対策のコンテンツが表示されている。ページ上に配置される表示枠の位置や大きさ、余白のとり方が一定でなく、不安定に感じる。文字画像のコントラストが低い部分も目立つので、視覚表現の品質をもう少し意識できるといいだろう。

兵庫県

暫定的に県のホームとしているページと、通常版ホーム内にある「新型コロナウイルス感染症に関する情報」の両者が同一でなく、どちらがより包括的な情報を扱っているのかが判断できない。

大阪府

内容としては「新型コロナウイルス感染症関連の特設サイト」であるが、「ホーム」として扱われているためタイトルが「大阪府(おおさかふ)ホームページ [Osaka Prefectural Government]」となっている。「外国人の皆様へ」というリンクが日本語表記しかないのは不親切な印象を受けるが、別の入口を経由したり、ページ全体を翻訳して使ったりすることなどを想定しているのだろうか。

京都府

分類それぞれに、京都府が提供している情報と、厚生労働省などが提供している情報が混在している。コンテンツの目的や対象者に合わせた並びであれば大きな問題ではないが、掲載順に意図は感じられず、整理されていないという印象を抱いてしまう。

滋賀県

「新型コロナウイルス感染症対策サイト」は公式コンテンツとして扱われているはずだが、滋賀県の本体サイトからのリンクが見つけられない。この調査で起点ページとして扱っているコンテンツは「滋賀県の状況トップページ」「新型コロナウイルス感染症に関する滋賀県の状況について」「滋賀県の状況トップページ」などとサイト内の呼称が統一されていないため戸惑いを覚える。

和歌山県

title「エラー」、パンくずリスト「エラー(Error)」、h1要素「ご指定のページまたはファイルが見つかりませんでした。」がすべて異なる珍しい状態。

奈良県

見つからなかったページのURLを広報広聴課に伝えるためのフォームが用意されている。

兵庫県

頭を下げている「はばタン」がいるが、代替テキストが空(alt=””)になっているので、あえて存在が消された状態になっている。せっかく謝っているのにひどい。

京都府

「京都府総合お問い合わせ窓口」へのリンクだけでなく、404エラーページ自体に電話・ファクス・eメールを明記している。いつ返事をするかもきちんと示していて好感が持てる。

大阪府

「平成23年6月1日に、全面リニューアルを行いました。」とあるが、8年以上経過した現在、これを筆頭に挙げるほどの影響は生じていないのではないだろうか。

滋賀県

今回の調査テーマが選定された理由の一つである滋賀県だが、リダイレクトに関する問題は指摘されるものの、現在の404エラーページだけを見れば大きな問題は見られない。ちょっと安心。

和歌山県

「ダメなALT」と考えられる画像

「和風」「和装」という言葉はありますが「和農」という言葉は初めて聞きました。画像には「和歌山県 農業編」とありますので、その略語なのでしょう。このように代替テキストに自家製略語を押し込むのはやめていただきたいと思います。同じページの中には、和林、和水、逆農、逆林、逆水もありますがいずれも初耳です。ちなみに「逆農」は「逆引き辞典 農業編」です。

奈良県

「ダメなALT」と考えられる画像

「7月9日に行われた奈良県いっせい地震行動訓練」が「平成30年 NaraShakeOut」と表現されています。画像とテキストの両方を得ることで「平成30年7月9日」であることがわかるなど、テキストと代替テキストの両方が少しずつ情報が不足しています。画像内に必要な情報を記す。それをもれなく代替テキストに反映する。基本はこの2つです。お互いを補完しあうことでようやく一つの情報になるといったことは避けられるべきです。

兵庫県

「ダメなALT」と考えられる画像

9月9日に、兵庫県立人と自然の博物館で行われるイベントタイトルのはずが「hansin」となってしまいました。画像内の情報はページ本文にほぼ記されていますので、取得できる情報量に差はないと思われがちですが、画像内の情報を認識できる場合に限って情報に差がないことがわかるのですから、代替テキストを記さなかったり、省略したりということは避けるべきと考えます。

大阪府

「ダメなALT」と考えられる画像

当該ページの事業は、大阪府が推進するSDGs(持続可能な開発目標)には17のゴールがあり、「10 人や国の不平等をなくそう」というゴール達成に寄与するのだそう。何も入っていないのならともかく、「hitoyakuninofubyoudouwonakusou」と、入力をしたということは、正しい代替テキストを付与する意識はあったと思うのですが、なぜこのようになってしまったのでしょう。

京都府

「ダメなALT」と考えられる画像

京都府のキャラクターまゆまろが「そのバイト大丈夫?」とブラックバイトへの注意を呼びかけています。指摘箇所では「ブラックバイト相談窓口」というテキストリンクとこの画像が同じa要素(リンク要素)に収められています。そのため、両者の表現内容が同じであれば、代替テキストを空にすべきとは思いますが、この場合は画像に記される情報も付加する方がバナーが設置されている意義・意図が明確になるのではないかと感じます。

滋賀県

「ダメなALT」と考えられる画像

文章が画像化されていることは少なくありません。このコンテンツも「滋賀を写真で面白く SHIGAPHOTOCLUB」というものですので、全体が画像で構成されるであろうことは想像に難くありません。ですが、ここに挙げた「text」だけでなく「title」「top」「rogo(原文ママ)」のように、代替テキストを「ここにこういう役割の画像が入ります」という目的で使用されているのを2018年の公的サイトで目の当たりにするとは思いませんでした。