どこからアクセスするか、させるか

ついついトップページから情報収集するけれど

テーマパークやミュージアムなどに出かけるとき、私たちは施設名で検索して場所や料金やイベントなどをチェックすることが多いのではないかと思います。私は多くの場合そうしています。ところが、場所や料金はいいとしても、イベントの詳細や小さなイベントをかなり見落としていることに気づきました。これは、自治体の公式ウェブサイトにおいても当てはまることではないでしょうか。

みんな、正面玄関は整えたい

自治体の公式ウェブサイトは、多くの場合新着更新情報がトップページに表示されていますが、情報はいつまでもそこにとどまるものではありません。そして、各情報が格納されるカテゴリが、訪問者にとって適切で想像と合致するものであるかが問題です。まさに、この部分の適切さを日々説いて回るのが私の仕事であり、発信側の自治体も課題にすることが多いところです。

作成ページの行く道

しかし、がんばって整えるわりにはトップページから、言い換えると正面玄関から入場されることは少ないような気がします。

トップページからの道

それでも正面玄関から入場していただけたとして、たとえば発信者が作成して更新したページは、訪問者の目や耳や指に届くでしょうか。ちょっと確認してみてください。

さらに、そのページはそこに書かれている情報が必要な人にどのようなルートで届きそうか想像してみてください。新着更新情報がトップページに表示される仕掛けのウェブサイトであれば、そのエリアに表示されている間にその情報が必要な人がトップページを訪れさえすれば出会えそうです。ほかのルートはありますか。

トップページの新着更新情報から消えると、どれくらい深い階層に格納されていますか。格納箇所へのルートをたどってみるといいかもしれません。ルートは一本とは限りません。ほかの道筋もたどってみましょう。

トップページからではない道

そして、そのページへのルートは公式サイトのトップページからとは限りません。広報誌や各種SNSから訪れてもらえる可能性もあるでしょう。発信者は作成して更新したページがどのような媒体で訪問者に知られているか、そのすべてを把握しているでしょうか。

さらに、検索結果にはどのように反映されていますか。発信者の意図したキーワードで検索結果に並んでいるでしょうか。

RSSリーダーを見ていて驚いたこと

私は、古式ゆかしいRSSリーダーを情報収集に利用しています。趣味の分野で気になるサイトを登録したところ、ほしい情報が次々とやってきてしかもとどまってくれるという体験をしました。それはごく普通の機能ではあるのですが、驚いたのは、日々散々眺めているそのサイト内に、私の知らない情報の格納場所がまだあるということに気づかされたことです。

私の見方もサイトのつくりも両方よくなかったとは思いますが、RSSという正面玄関ではない、裏口というか正門じゃない門というか、トップページ以外のアクセスの威力を実感しました。

ページを届けるようなイメージで

広報課などのウェブマスター的な立場の人は、サイトの全体を、つまりトップページのような正面玄関からの入場を想定して情報発信に励むと思います。しかし、実際のページを作成する担当課や担当者は、そのページがどんな入口を持つかということに注力するといいと思います。また、その逆をたどれば、新しい入口をつくることやある程度意図してそのページに旅をさせることもできるでしょう。

ここまでページが行く道を想像すれば、ただいま作成したそのページに愛着が出てくるだろうと思います。そうしたページがそれぞれの担当課や担当者のもとで生まれ、積もることで、サイト全体もよくなるのではないかというアプローチでした。ぜひ、作成したページをサイト上に掲載しようというのではなく、訪問者に届けようというイメージで発信してみてください。