佐賀県

axe DevToolsは問題検出数が47と、全国で2番目に多い結果となった。適合レベルAAが目標であることは示されているが、公開されている検査証明書では、ウェブページ一式の対応度ではなく検査対象ページごとに「達成度」なる独自の指標が示されており、読み取りが難しい。

長崎県

県独自のアクセシビリティガイドラインを定め、一部、JIS X 8341-3:2016を超える内容への対応を掲げている。ウェブセーフカラーや機種依存文字など、現在の閲覧機器・OS等の状況からすると意識する必要のないと思われる内容が含まれており、それが表現上の制約になってしまうことが懸念される。

熊本県

トップページにはテキストと画像を合わせたリンクが多数配置されている。テキストが「○○」の場合、画像に記される内容に関係なくすべての画像に「○○の画像」と代替テキストが付いており安易ともとれる。何らかの代替テキストが付くことでツールによってはエラー検出される可能性が低くなるが、適切な代替テキストを付けようという意識がほしい。

大分県

トップページの画像には「サムネイル用画像」「サムネイル画像」「注目情報サムネイル」と、画像の内容が全く反映されていない代替テキストが並んでいる。初期のダミーテキストを変更しないまま公開している懸念がある。もしそうであれば、早期にCMSの設定や運用マニュアルの見直しをする必要がある。

宮崎県

ウェブアクセシビリティ方針によると、JIS X 8341-3:2016の適合レベルAAを目標としている。実際のページの状況を見ると、基調色のオレンジよりも部分的に濃い色を用いるなどして非テキスト部分のコントラストを高めている様子が伺える。ツール評価の結果は良好とは言えないが、WCAG 2.1に目が向いていることは頼もしく感じる。

鹿児島県

PDFのアクセシビリティ確保をしない理由に「アクセシビリティに配慮したPDFを作成できる環境がない」を挙げている。対応する人員を含めた運用体制を環境と称しているのか、単にAdobe Acrobatを所有していないことなのか判然としないが、後者だとすればウェブ担当部署だけでも購入するよう切にお願いしたい。

沖縄県

Lighthouseで満点の結果を得た。ただ、新しい技術・仕様を正しく用いた結果というよりも、古い技術を大きな問題なく記述できているに過ぎない印象は否めず、さまざまな閲覧環境におけるユーザビリティという点においては向上の余地がかなりある。

福岡県

axe DevToolsの問題検出数が全国で4番目に多い結果となった。選択項目・非選択項目を色の違いだけで表現しており、グローバルナビゲーションのドロップダウンメニューでは十分なコントラストが確保されていない。色づかいに対する配慮が十分でない傾向がある。

沖縄県

実質的なウェブアクセシビリティ方針が存在せず、2015年に実施した旧規格(JIS X 8341-3:2010)に基づく試験が直近の試験結果です。
試験実施は平成27年3月20日~3月30日なのですが、その試験結果ページの更新日が2013年12月23日となっていて、どれが正しい情報なのかがわかりません。
現行規格下での取り組みがまったく行われていないようで衝撃を受けました。

鹿児島県

試験結果ページには、満たしている適合レベルや対応度が記されていません。
AA準拠という目標どおりの結果が得られたかは「達成基準チェックリスト」のPDFを確認する必要があり、しかも、該当する達成基準が「適合」であることを読み取らなければならず、わかりやすい試験結果表示とは言い難いです。
直近の試験から4年半程度経過していますので、そろそろ現状コンテンツに対する試験実施はいかがでしょうか。

宮崎県

試験対象ページは『ウェブアクセシビリティ基盤委員会の「試験実施ガイドライン2016年4月版」に基づき抽出』とあります。
同ガイドラインには試験対象ページの選択方法が複数示されていますので、どの方法を採用したかを明記してください。
その際、ウェブページ一式を代表するウェブページとランダムを併せて選択したのであれば、そのページ数の内訳まで記すことが望ましいです。

大分県

試験結果のページには試験の実施時期の記載がありませんが、「2018年7月2日更新」とあることからその近辺で試験を実施したと判断してよろしいでしょうか。
試験時点では不適合となった達成基準が多くあるので、コンテンツ改修を進めてくれているものと期待しますが、目標に掲げている2021年3月31日時点での結果はいかがでしたか。
いつ何をしたのかが記されないので、取り組みの評価ができません。

熊本県

目標達成期限を「本方針策定から原則3年以内」としていますが、方針のHTMLページには方針策定時期が記されていないためスケジュールが不明瞭です。
同一内容のPDFには「平成30年2月」という策定時期の記載があるのですが、文書名が「熊本県電子情報保全対策大綱」と誤っていることもあり混乱を招いています。
HTMLページを正しい内容のものにすればPDFを扱う必要がなくなります。
発信、受信ともに間違いが減りますので試してみてください。

長崎県

他の都道府県が品質基準をJIS X 8341-3:2016に置いている中、長崎県は独自のアクセシビリティガイドラインを基準にしています。
独自ガイドラインの「優先度1」には、JIS X 8341-3:2016のAとAAの達成基準の内容を含んでいるように思われる記述がありますが、独自ガイドラインが一部しか公開されていないために具体的要件がわからない状況です。
公的規格を独自拡張しブラックボックスにしてしまうことは、おすすめしません。

佐賀県

試験の実施についてはページ選択手法と結果の公表時期だけが記されていて、それ以外の情報は検査証明書に記載されています。
検査証明書には対応度表記がなされていませんので、方針に掲げている「適合レベルAAに準拠」を達成できたのかを知る術がありません。
試験には、方針に沿った取り組みが適切になされたかを評価する役割もありますので、その点の記載もしましょう。

福岡県

「試験は、平成30年11月19日から11月29日の間に、総務省が開発・無償公開しているツール(新しいウィンドウで開きます)を利用して行いました。」とあります。
これは試験とは呼べませんし、このツールによって記載の試験結果を得ることも不可能であると考えます。
前年度に実施しているとされる試験も同様で続いてしまっています。
正当な評価の掲載を望みます。

沖縄県

新型コロナウイルス感染症関連情報のトップは「広報課」直下に置かれている。集約した各コンテンツは、本来であれば「医療」や「公衆衛生」など、グローバルナビゲーション配下の各分野に置かれるべきであるが、組織に紐づいているコンテンツが多く正しく分類されていない印象を受ける。

鹿児島県

HTMLページ内では「,」を一貫して使用したり、漢字かな表記の揺れが抑えられていたりと、気遣いが感じられるが、PDF内では単語の途中のスペースが多数存在するなど、通常のページとPDFとで表記・表現の品質に大きな差を感じる。

宮崎県

2020年5月1日の初メッセージ動画ではなかった手話通訳が、次の動画(5月7日)以降つくようになった。一方、字幕や書き起こしテキストは2020年8月31日時点でも準備されていない。特設サイトながら、県公式サイトのアクセシビリティ方針の適用範囲にあることから、適切な対応が求められる。

大分県

県民・事業者支援メニューがPDFだけで提供されている。書式が定まっていたり、紙面での提供を前提としたものであるなら、まだ理解の余地はあるが、ここで提供されている情報はテキストが中心の表組ばかりであり、HTMLで提供できない理由はないように思われる。PDFでの提供自体が常に悪であるとは言えないが、適切な用法・表現でコンテンツが提供されることを望む。

熊本県

「新型コロナウイルス感染症に伴う主な支援一覧」のページは、音声ブラウザで得られる情報が皆無。画像には、助成金・給付金等について対象者・目的・支援内容が記されているが、代替テキストには「ばな1」「ばな2」などとそこに何が記されているのかが理解できない文字列が設定されている。

長崎県

「メニュー」には67ものリンクが並列に収まっているが、階層や包含関係を無視して、無秩序に羅列されている。一方、上位階層であるはずの「感染症」には60のリンクがあり、67とは一致しない。「メニュー」がどこから抽出された項目なのかわからず全容がつかめない。

佐賀県

ホームの一部を「新型コロナウイルス感染症に関する最新情報」に置き換えて、関連情報を提供しているが、その部分の最初のリンクが「記者レク等(新規感染)」という意味が伝わりづらい表現になっている。(視覚的に)大きなボタンであればわかりやすいということではないので、適切な語句を選択してほしい。佐賀県として「記者レク」を一般的と考えているのだとすればそれは誤りと認識すべきだろう。

福岡県

現在と状況が異なる情報について「アーカイブ」として後ろに下げることで情報を絞る工夫が見られる。その一方で、状況に変化があった画像は、該当部分に「×」印をつけて、それを表現している。画像が変化しても代替テキストが変わらないため、状況の変化・要請内容の変化に気づくことができない。

沖縄県

「沖縄県ホームページは、システムリニューアルに伴い、下記のとおりURLを変更します。」とある。「しました」ではなく「します」というのは、これから行われるということだろうか。

鹿児島県

千葉県・愛媛県と同様の記載内容となっている。「ブラウザで再読み込みを行ってください。」が唯一の行動提案になっていて、共通するナビゲーションやサイト内検索の利用は促されていない。

宮崎県

このページが表示された理由を示していない。「暮らし・教育」と「くらし・教育」の2つの表記が混在している。

大分県

「従来のページからの問題点を改善されるようにサイト構成や分類の見直しを行い、……」不自然な日本語が使われている。

熊本県

ステータスコードが410だが、これはかつて存在したページが消滅したことを示すもので、今回の調査方法に照らすと正しいステータスを返しているとは言えない。

長崎県

サーバ切替に間に合わず、サービスを一時停止している場合があるということだが、切替時期も影響範囲もわからない。現状と異なる状況と思われるので404エラーページを修正してほしい。

佐賀県

ナビゲーションは存在せず、トップページへ戻って再検索することを促している。通常のトップページと、携帯(ガラケー)のページの2つを案内しているのが特徴的。

福岡県

指定のページを見つけられなかった理由は示されていない。グローバルナビゲーションを用いることだけが促されている。

沖縄県

「ダメなALT」と考えられる画像

画像には「沖縄県庁広報課公式Twitter」と書かれています。ですので、代替テキストが「twitter」であればやや雑とは感じるもののダメとまではしなかったと思います。気になったのは「2」です。ついでに言いますとすぐ下には「henoko2」があります。こちらは「辺野古問題最新情報」の画像です。「twitter」ではなく、なぜ「twitter2」なのでしょうか。何の2でしょうか。

鹿児島県

「ダメなALT」と考えられる画像

「さくらじまんとGO!かごしまキッズサイト」というこども向けページへのリンクボタンです。画像とテキストが併存している場合には、画像の代替テキストを空にしたうえでリンクを設定することがありますが、ここでは画像しかありません。そのため、閲覧環境によってはリンクがあることが認識できないケースもあります。

宮崎県

「ダメなALT」と考えられる画像

宮崎ひなた移住倶楽部では会員カードを提示することで様々な特典があると、画像上では示しています。一方、代替テキストでは「会員か0度の提示」と書かれています。画像上の「会員カード」を目にした今となっては間違いであることはわかりますが、「会員であること」もしくは「0度」、つまり、宮崎ひなた移住倶楽部の人が所持している何かを使い切った状態のものを持参すると特典が受けられると解釈できなくもありません。いや、ないと思います。ないと思いますが、「カイインカゼロド」と聞こえてきて、「会員カード」とすぐには理解できないはずです。

大分県

「ダメなALT」と考えられる画像

「One Rugby, One Oita大作戦」という言葉から、ラグビーワールドカップの試合日程が記されていることを想像できる人はいないでしょう。しかも、その画像の中には「One Rugby, One Oita大作戦」が記されているわけでもありません。リンク先に進んでみると、One Rugby,One Oita大作戦の説明が画像としておかれていて、代替テキストには「大作戦」とだけ書いてあります。で、試合日程は書いてありません。どこで何を伝えるのか整理が必要でしょう。

熊本県

「ダメなALT」と考えられる画像

「ふるさと」と書いて「ふるさと納税(ふるさと熊本応援寄附金)」と読むということのようです。このボタンの上下には計5つのボタンがあるのですが、ほかはどれも画像上の文字と代替テキストが完全に一致しています。文字数の都合かなと思われる方がいるかも知れませんが「熊本城・阿蘇神社等被災文化財復興支援金」もありますので、文字入力のめんどくささ(?)によるものではないと思います。「USB」と言ったら「USBメモリ」のことを指すようにもなっていますし、「ふるさと」で通じるのでしょうか。

長崎県

「ダメなALT」と考えられる画像

2022年度開通の九州新幹線西九州ルートの車両イメージが示されています。が、代替テキストには「ホームページ用」としか記されていませんので全くイメージが伝わりません。ファイル形式ですとか、レイアウト情報、ページ内での文書構造上の役割などではなく、1つの「コンテンツ」として、伝えるべきことを記すようにしてください。

佐賀県

「ダメなALT」と考えられる画像

「佐賀県 人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」が一つの画像に収まっていますが、代替テキストには「佐賀県」だけが反映されています。そもそも、団体名とキャッチフレーズを同じ画像の中に収めることが妥当ではないかもしれませんが、現状、「人を大切に、世界に誇れる佐賀づくり」が全くテキストに現れてこないので、もっと大事にすべきなのではないかと感じます。

福岡県

「ダメなALT」と考えられる画像

九州地方知事会や九州地域戦略会議で取り組む事業などで用いる「九州ロゴマーク」が決まり、それをどのような活用をしてきたかが報告されています。会議会場であったり、知事がPRしたりということもあるようですが、この「土産」という代替テキストがついた写真は、会議来場者向け配布物の袋にロゴマークを入れたということを示しています。「土産」だけでなく「ブース」「柱」「知事」のように端的に表現される傾向にありますが、もっと心地よい表現があるように思います。