第61回 メディアとユーザの間 4 ~望まれる音声ブラウザ~ (2008年3月3日掲載)
さて、今回は望まれる音声ブラウザということで、音声ブラウザたるものこうあってほしいということをつらつらと述べていこうと思う。
私はHTMLソースは読めないし、ブラウザの開発もできない人間なので、ユーザの立場で思いつくことを、そうだな、もう箇条書きで一気に記してみようと思う。
読み上げについて
- 画面上の文字を適切に読むこと
- リンク設定範囲とそうでないところを声色の違いなどで区別できるようにすること
- 見出しの要素が付けられているところとそうでないところを読み上げスピード、または効果音などで区別できるようにすること
- リンク選択後であることを声色の違いなどで区別できるようにすること
- ページのタイトル要素を読み上げること
- リンク設定範囲、見出しの要素、テキスト入力フォームの拾い読みができるようにすること
- 文字読みのとき、その字の詳細読みをすること
- チェックボックスやプルダウンメニューの読み上げを工夫すること
- (フラッシュは相変わらず厄介だが、「フラッシュです。」とでも言ってくれたらよい)
操作方法について
- 文字読み、行読み、流し読み、拾い読み、行飛ばし読みの操作がわかりやすいこと
- ページの先頭、末尾への移動がわかりやすいこと
- フレームの移動がわかりやすいこと
- 現在のページから前に戻る、先に進むが容易にできること
- テキスト入力フォームの選択、また、選択できたことがわかりやすいこと
- チェックボックスやプルダウンメニューの選択がわかりやすいこと
- 文字や文章の選択、コピーがわかりやすいこと
- 音声ブラウザを開発する各社は協議し、操作のキー割り当てを一致させること
機能について
- 利用者のターゲットをあまり広げないこと
- 読み上げ速度を十分選択可能にすること
- ブックマークの機能を持つこと
- メーラーを兼ね備えること
HTMLの記述?のルールをふまえて変化していってほしいこと
現在、JIS X8341-3:2004の
5. 開発及び制作に関する個別要件
5.3 操作及び入力
h) 共通に使われるナビゲーションなどのためのハイパリンク及びメニューは、読み飛ばせるようにすることが望ましい。
とあり、製作者がさまざまな配慮をしてこの項目達成を試みているが、そのような配慮をせずとも、たとえば、『グローバルナビゲーション』『ページ内リンク』『トピックパス』『ヘッダ・フッタ』などを表すタグが明確にルール化された場合は、そのタグを利用して今から示されるエリアが何であるかを表現する機能を持ち合わせてほしい。つまり、製作者の配慮とブラウザの仕事の境界線をはっきりさせておきましょうよという こと。ここはすごく大切だと思う。
思いつくままに書き出すとこれっぽっちである。
でも、これっぽっちで十分なのだ。
これくらいシンプルで隙のない音声ブラウザはできないものか。ポン!とブラウザをインストールすると、上記のような内容がデフォルトで備わっているというような感じ。ブラウザの成熟を求めていると前回書いた。成熟と聞くと熟れた、それこそ機能てんこ盛りを想像するかもしれないが、そうではなくて、メディアとユーザの間で揺れ動きながらこそぎ落とされた感じのものも成熟ではないだろうか。これが無料でトラブルなく存在してくれたら言うことないのだけれど……。