第40回 JISやさしい寸評(9) カレンダー (2006年7月3日掲載)
誠に勝手ながら基本に立ち返ることにしよう。
「第14回 目でキャッチ耳でキャッチ」で以前も述べたが、音声ブラウザでは、どうしても情報が一方通行になりがちだ。順を追って情報を得ていくしかない。それで何とかなると言えば何とかなるし、さして問題ではないと思ってはいるが、カレンダー式の情報には参っている。あのカレンダーというか、スケジュール帳というか、表にみられる独特のわかりやすさが、音声ブラウザでは享受できない。こればかりは解決法が見出せず、私はアナログな媒体(点字でカレンダーを作って、ちまちまシールを貼ったものなど)を利用している。縦の流れだけではなく、たとえば1週間といった、横の流れも織り交ぜながら情報が受けられる方法はないだろうか。大募集している。
このことがWebページにおいてどう不都合かというと、たとえば、自治体のゴミの収集日を示した表(カレンダー)などだ。
このところは分別収集が実施されていて、ゴミ収集といっても非常に複雑な自治体が多いだろう。カレンダーに、ゴミの種類別に色による識別をしたり、記号で示したりすれば、一目瞭然でわかりやすい。見えなくても頭の中のカレンダーに色を塗って理解しようとするくらいなのだから、そうしたくなる気持ちはよくわかる。というか、正しい。しかし、アクセシビリティだのJIS準拠だのに配慮するとなると、申し訳ないがテキストの併記が望ましいということになる。冒頭で述べたとおり、一目瞭然とはいかないが、今のところ、テキスト併記が最大限有効な手段だろうと思う。
同じようなパターンで、表中の表記に多いのかもしれないが、単語内のスペースには気をつけたい。これも、きっと目には心地よいのではないかと思う。つい、そうしたくなる気持ちはよくわかるが、音声ブラウザでは、単語内のスペースは、単語により非常に意味がとらえにくい結果になる。私はJIS準拠の一歩として行うことの中で、単語内のスペースを抜くという作業は、最も取り組みやすい部分ではないかと考える。地味な作業ではあるけれど、手始めにぜひどうぞ。
5. 開発及び制作に関する個別要件
5.5 色及び形
a) ウェブコンテンツの内容を理解・操作するのに必要な情報は、色だけに依存して提供してはならない。b) ウェブコンテンツの内容を理解・操作するのに必要な情報は、形又は位置だけに依存して提供してはならない。
5.9 言語
e) 表現のために単語の途中にスペース又は改行を入れてはならない。