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アクセシビリティコラム

第91回 自治体サイトWebアクセシビリティ調査2010を終えて

今回で8回目を数える『自治体サイトWebアクセシビリティ調査』。

20代で始めたころは何でもなかったのに、年々疲労が激しくなっている気がする。調査には慣れてきているはずなのに。しかし、うまくしたもので、調査者の老化と反比例して自治体サイトの方はアクセシビリティに配慮したものになってきている。

そういうわけで、これまでのような調査は現代に合っているだろうかということを再考し、今回は、超基本的なアクセシビリティ調査をすることにした。我が社にとっても初心に帰る思いで非常によかったと思う。

2010年8月20日に、JISの改正が行われた。Webアクセシビリティって何だろうと考えたときに、日本においてはJISを基準にしてよいのではないかと思っている。ユニバーサルワークスの創立もJISの制定をにらんでということだったと記憶している。

実は、今回の『自治体サイトWebアクセシビリティ調査』は、JISの改正を受けて新たなチェックリストを作成するか、または、JISでいうところのA(シングルエー)についてくらい“ただで”適合宣言してあげてもかまわないと思っていた。しかし、そのJISがわかりにくいったらない。この仕事をしているのだからきちんと理解してはいるが、一般にはなんとなくうけないような気がする。そういうわけで自己適合宣言型調査はボツ。

そして、今回のような調査をすることにした。小学生のテストみたいな調査。

もうね、音声ブラウザを利用する視覚障害者の立場から言うと、どの自治体サイトもそれなりに読ませてくれるということでOKなのですよ。だから、本当は全部に“はなまる”をつけてあげたい気分であり、そうなりそうな視点でチェックをしてみたのだけれど、結果としてはそのようにならず。原因は、文法のところでNGな自治体が多いこと。う~ん、ここのところはよしにしちゃいたいなと人情的に思うのだけれど、やはり基本中の基本ということで“はなまる”を逃していただいた。みんなに見えるし、我々音声ブラウザ利用者にも読めるのだが、それはブラウザが気を利かしてくれているところが多々あるわけなので、将来的にどんな場合にも対応できるよう、文法を落としてしまった自治体は修正をしてほしい。

建築物における建築基本法、食品における食品衛生法のように、構造計算ミスっても実は倒れないとか、賞味期限を過ぎても実はおいしいとか、実は大丈夫なのだけれどルールはルールですからということ。この世の中、守らなければいけないものは守らないといけないんですというところを理解していただけると幸い。

来年は“はなまる”を増やし、日本のWebサイトの平均点を上げましょうぞ!!

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