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アクセシビリティコラム

第89回 『グーグルの正体』を読んで

いくらか書評と化してきたこのところのアクセシビリティコラムだが、今回は今年の年初に発行された『グーグルの正体』についてだ。文芸誌、週刊誌などでちゃんとした書評家たちがいろいろと評しているのは読んでいた。いつもの音訳までのタイムラグがありつつも、このたび私にも読める状態になったので読んでみたというわけだ。

タイトルのとおり、「グーグルって何だろうね?」というのがこの本のテーマである。

で、それを簡単に説明すると、グーグルは、みんなのために世界中のあらゆる情報の整理をしたいらしい。「情報の整理」とはいい響きだ。好みだ。しかも「みんなのために」ときている。天才だ。その結果、わたしたちはぐぐれたり、ニュースが読めたり、マップを見たり、ブックを覗けたり、ちょっともてあましているようだけれどYoutubeも今はグーグルのもののようで、そのようなもので楽しめたりしている。ただで。

ただより高いものはないわけでドキドキするが、今のところ私はグーグルさんにお金を支払ったことはない。しかし、グーグルは、営利企業であることもうたっているわけで、その収入はどこからきているかというと、それは広告料とのこと。広告の表示のさせ方と、検索結果との切り分けに成功し、莫大な利益があるのだそうだ。そして、その莫大な利益は惜し気もなく次の開発に費やされている。ここのところも天才だ。で、この先どうなっちゃうのだろうということ について、著者はこうなるのではないかという論を持っていて、我々「みんな」もその動向に注意を払う必要があるんでないの?という締めくくりのようだ。概要はこのような感じ。

グーグルがやっていること、やろうとしていることについて具体的な説明がある中で、端末の普及だとか、OSの開発だとかの話が出てきて、わかるようなわからないような感じだったのだけれど、創業者の二人(いつになっても名前が覚えられない)は、“我がユニバーサルワークスと同じく”「みんな」というところを強く意識しているようで、手軽にグーグルの恩恵を受けられない国の人々などにもどうにかその環境を与えられないだろうかということを考えているようだ。本物の天才だ。

そこでだ。ぜひぜひ、その際には音声ガイドを標準で入れておいてくださいませ。天才なのだから、私などに言われなくても当然そうするでしょうけれど。私は“ただ”でスクリーンリーダーや音声ブラウザの完璧なやつをばら撒くのが夢だ。いつも言っている。開発費がなくてぐすんとしているが、あったとしても、日本には開発者がいないと思っている。でも、多分、グーグルならできる。開発費も開発者も持っているはず。

私は、グーグルの中の人を一人も知らないので、もしグーグルの中の偉い人を知っている方がこのコラムを読んでいたら、「日本の静岡の田舎の目が見えなくて背が低くて足が小さくてあまり裕福ではない(とにかくどうしようもないことを並べ立ててみてください)女の人が、OSに音声ガイドを各国版完璧な形で組み込むことを切に願っている!」とお伝えください。

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