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アクセシビリティコラム

第72回 Wiiでボウリング

もともと、テレビゲームにはうとい。私のゲーム経験といえば、小学生のときに家族が購入したツインファミコンなるものでスーパーマリオブラザーズに挑戦し、マリオといっしょに握り締めたコントローラーとともに大きく飛び跳ね、危うくファミコン本体を壊しそうになったというもの。へたくそだから大して楽しくないし、ツインファミコンの無事を祈る家族の視線にも負けて、テレビゲームからは距離ができていた。そして、ゲームなどどうでもよい人生を送っているうちに失明し、もっとどうでもよいと思いながら現在に至る。

しかし、驚くべきことに、昨今ではDSやらWiiやらは、インターネットに接続できるとのこと。一応、インターネットを生業にしている私にも無関係とは言えなくなってきた。DSやWiiはおしゃべりをしないので、私の出番はないまでも、Webサイトのブラウジングが可能である以上、我が社にも1台ということで、遅ればせながらWiiを購入した。残念ながら私にはまったく操作不可能だったのだが、ユニバーサルワークスのサイトを表示し、このコラムを読むことは普通にできるとのこと。ゲームにうとい私もゲーマーとつながることが可能とみえる。

さて、我が社の作成したWebサイトたちが無事に閲覧できることを確認した後、本来の楽しみであるゲームも数種試してみた。『Wii Sports』と『Wii Music』と『マリオカートWii』とインターネットでダウンロードした懐かしの『スーパーマリオブラザーズ』である。

私が一番楽しめたのは、『Wii Sports』の中のボウリングだ。

Wiiリモコンをボールに見立てて、Bボタンでボールをホールドし、後ろから前にリモコンを振りながらボールを放りたいタイミングでBボタンを離すだけ。私は性格が素直なので、ボールはまっすぐに転がり、スペアを連発、ちょっと勢いをつければストライクも簡単、簡単。対戦した見える人々は邪心に襲われ、ボールは曲がる、タイミングは外すで散々の模様。束の間ではあったが、近年稀にみる優越感を味わいながらの新年である。

Wiiは私たち視覚障害者が望むおしゃべりはしてくれないのだけれど、たとえばボウリングであれば、「スペア!」だの「ストライク!」だのは音声で盛大に知らせてくれるし、あなたの投げる番ですよといったところでもリモコンが「カチャッ」と音を発するので、偶然ではあるのだけれど非常に助かった。 見える人々は単純にWiiそのものの質に感動していたけれど、私も見えないなりに感動するところがあった。

必要不可欠ということではないが、娯楽の一つとして、私たちにも楽しめる仕掛けをWiiに潜ませておくのは悪くないと思う。Wiiが機能満載になる必要はないけれど、テレビのスピーカーだけではなくリモコンまで音を発する今、“おしゃべり”をテーマに楽しい機能を持ってもらえるとうれしいかもしれない。「ココをこうしてください。」という具体的な要望は避けたい。娯楽の世界なので、「こうしてみましたがどうでしょう。」というややサプライズ的な何かを期待している。任天堂さん、いかがでしょう。

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