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アクセシビリティコラム

第69回 音声ブラウザを変更して

私が主に利用していた音声ブラウザはIBMのホームページリーダー3.02(3.04ではない)だったが、この夏、高知システム開発のネットリーダーと いうものを試してみることにした。

いいも悪いもホームページリーダーというのが、現在の日本の視覚障害者間の通常の考え方のようで、私もそこに異論はないが、もっとよいものがあれ ばとか、よいものが開発されるべきだとかは思っている。噂によるとホームページリーダーは開発が止まってしまったらしい。それでもシェアを考えればまだま だホームページリーダー優勢であろうから、私もこの環境でやっていくのは構わないとは思っているが、そろそろ他を試してみるのも悪くないとも感じていた。

とはいえ、ホームページリーダーに匹敵するブラウザがあるかどうかというところが問題だ。というより、匹敵するのではという情報をいただき、自分もそう思ったからこのようなことを考え出したわけで、ネットリーダーを試してみることにした。ちなみに価格はホームページリーダーの倍である。

機能や操作の具合については別の機会に述べることにして、今回は主なブラウザを変更するということはどういうことかを述べたいと思う。

私の場合、環境の変更(マシンにしてもソフトにしても)は『自治体サイトWebアクセシビリティ調査』を中心に考えている。毎年8月の調査時に、 一番調子がよくなるように気をつけている。それなのに、この大事な時期にあえて変更してみたのだ。

調査のページ数は膨大なので嫌でも慣れるだろうということ、また、毎年調査しているのだからブラウザの違いにも気づきやすく一石二鳥ではないかということで変更があっさり決まった。言い換えれば、このくらい強行に行わないと変更は難しい。そのうちぼちぼちなどと言っていては、私の場合商売道具になるまでに時間がかかりすぎるし、結局試さずじまいになりそうだ。

わりとさらっと書いてしまったが、「変えてみよう!」というきっかけを得ること、「試してみよう!」という実行に移すことはそれなりに大変だ。

両方のブラウザを1台のマシンに入れられない(かどうかは検証していないが、問題が起こる気がする)ので2台用意しなければならないし、大体、新しいブラウザを得るのにお金がかかる。3万弱だけど気に入らなかったらどうしようという額ではあると思う。ホームページリーダーでいうところのこの機能は ネットリーダーではどうやるのよとマニュアルとにらめっこしなければならない。

根を詰めれば1週間、ぼちぼちしちゃうと1か月というところだろうか。こうなると、特別な理由がない限り「このままでいいか。」となるのが通常の音声ブラウザ利用者の態度だろうと思う。それが許されるからブラウザが成熟していかないのだろうということにも気づいた。

ネットリーダーの機能・操作の面で、個人的にではあるが気に入らないところがなくはない。しかし、開発主にブラウザを改良していこうという姿勢は見えるので、これからに期待したい。本当に改良されるかどうかについては個人的にアタック中である。

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