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アクセシビリティコラム

第63回 普通ってなんだろう

新年度が始まって1か月。年度という考え方が一般的かどうかはわからないけれど、私の周辺は、わりと年度という流れに影響されているような気がする。私自身は新年度を迎え、これまで以上にコンピュータをパチパチ叩く日が続き、Microsoft WordとかExcelとかちゃんと使えないとまずいなと思い始めた。

ワープロソフトは読み上げにうまく対応したものを利用していたのだけれど、私の作成する文書などレイアウトの必要はないというか、読み上げてくれたところでうまくできないので、それならエディタで十分ではないかと思い、ずい分前からテキストファイルですべてを片付けている。そもそも、その読み上げにうまく対応したものというのは、互換性が悪くて使い物にならない感じもした。

表計算ソフトに関しては、私が作成することは面倒なので避けている。だから、誰かの作成したものが読めればよいかなという程度の利用である。でも、新年度を迎え、やはり、スタンダードなWordやExcelを利用したい衝動にかられている。

さて、スタンダードな私になるためにはどうするか。

多分、私のコンピュータ環境をいくらか変えないといけないのだろう。何か新しいソフトを入れるとか、音声化ソフトを変えるとか。せっかくなじんでいるところを変えるのは難儀だなと思う。一歩踏み込むかやはりとどまるかは、その必要度によるのだろうけれどどうなのだろう。ビジネス上、とびっきりのテスターでなければならないので、 社長に無断で突っ走ってよいものかどうか迷う。いつもなら突っ走ってしまうのだけれど、どういうわけか、私は今迷っている。

とにかく、私はとびっきりのテスターであるために、コンピュータ環境は多数派の一人でいたい。スクリーンリーダーも音声ブラウザもメーラーも、多 くの視覚障害者が利用しているであろうものを使用している。だから、この環境でできることがまずまずできればよいと思っている。でも、時々、それを越えた利用をしたいなと思うこともある。そうしたところで、私が急にテクニカルになってしまう心配はないのでよいのだけれど、なんとなく、意欲とか興味とかが役割を越えてしまうのではないかという恐怖がある。

見えない仲間の中での環境はこのとおり気をつけているのだが、見えている仲間の中でのコンピュータ利用はまたよくわからない。

私が楽天でお買い物をしたり、ちょっとした文書をコンピュータでパチパチ打ったりすることが、「すご~い!」となってしまう。見えない私が一生懸命だからお世辞を言ってくれているのだろうか。それとも、見えるのにコンピュータを触らないのだろうか、それとも見えるからコンピュータなどいらぬのか。

そうしたいろいろを考えていると、スタンダードな私の位置付けはかなり難しいなと思うわけである。どこまで進むかどこでとどまるか、もう少し考え てみたいと思う。

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