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アクセシビリティコラム

第54回 ログイン文化

アクセシビリティに関する内容かどうかはわからないが、今回はログインについて述べてみたい。

日々、インターネットを活用する中で、ログインする回数というか、場面が非常に増えてきたと思う。私がリアルショップよりもオンラインショップを 好んでいるからかもしれないが、ログインの機会というのは、いまやショッピングサイトだけにとどまらない。SNSに入るときやブログを更新するとき、私の場合は本を読むときにもログインが必要だ。

「ログインする」というのは、IDとパスワードで管理されているページ(サイト?)に入ることで、何かセキュリティ上のメリットがあってのことだ ろうと思う。だが、利用するサイトによっては、ログインが必要でもアクセスした途端に「清家やすよさんいらっしゃい!」というようなページが開かれること があれば、「もういいよ。」と言いたくなるくらい、毎回IDとパスワードの入力が求められるものもある。このしくみの違いとセキュリティ上のメリットが結 びつかず、よくわからない。よくわからないけれど、それぞれのサイトがどちらのタイプかを覚えておき、かなり気にはなるがあまり考えずに利用している。見 える見えないには関係なく、インターネットの経験歴や性格によっては結構戸惑う場面ではないかと思う。

ここからは見えない、または、音声ブラウザ利用者に特化した内容になるが、ログインが必要なサイトにアクセスして、私はログインを試みたいのだが、そのIDやパスワードを入力するフォームがなかなか見つからないという経験を持つ。どうせログインが求められたり、ログインしなければ特別な情報が得られなかったりするくせに、ログインフォームが見えない私には聞こえてくるテキストの中に埋もれてしまっているのである。多分だが、見えていれば「コ コだ!」と一目でわかる位置に置かれているのだろう。いろいろなパターンがある。必要な人だけログインするようにトップページにフォームがそのまま設けられていたり、フォームはないけれどそこに導くための『ログイン』や『マイページ』というリンクラベルがあったり、ある情報を得るためだけにログインが求められるためその場面でだけフォームが登場したりと。中でも、『ログイン』や『マイページ』というリンクラベルは、音にするとたったの4、5文字である。何らかの工夫(たとえば、聞こえてくる位置とか見出しとか)がされていなければ、さすがの私も聴き落としてしまいつらいところだ。

あとは、IDとパスワードそのものの管理に苦労している。誰にも知られたくないことをどこかにメモするというのが、見えなくなってから非常に困難になっている。点字は苦手なので、たとえメモできても数が増えると判読が難しそうだ。PCの中にテキストで保存しておくのも手だが、誰かが電源を入れればそれだけでわかってしまうだろう。今のところ、自分の記憶力を頼りに管理に励んでいるが、そろそろ限界かもしれない。また、よく利用するサイトについては脳の記憶というよりも指が記憶していることが多く、いつもはさらさらと動く指がさっぱり動かなくなってしまったときには思い出しようがなく困る。見える人も同じような調子なのだろうか?なかなか難しいし、正直なところパスワードを考えるのに飽きてきた。

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