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アクセシビリティコラム

第49回 より多くより過半数

このたび、「静 岡県ホームページをリニューアル」(記者発表資料)したとのことで、「県民の目線を徹底重視!」と副題というか、キャッチコピーのようなものまで 付いている。自治体が「!」を付けてしまうようなはしゃぎよう。「目線」という言葉がちらっと鼻に付いたが、この場合、「訪問者の視点に立って考えました よ」ということが言いたいのだろうとあっさり流した。ところがどっこい、「リニューアルのポイント」が5つあるうち、3つが本当に「目線」のお話、「目に付く」や「目に付きやすい」という配置のことを強調していた。そのことが悪いわけではないけれど、「目に付く」とか「目に付きやすい」とかいう説明がやけに耳に付いたので、こちらも徹底重聴!?してみた次第である。

リニューアルされた静岡県ホームページから今回のリニューアルのポイントを示した図

図に、静岡県が今回、目に付く、または目に付きやすくしたかった箇所を記してみたが、どうだろう、目に付きますか?私が重聴!?した結果は、

リ ニューアルのポイント1「静岡県の魅力」に関しては読上げの冒頭に登場したし、適切な見出しの要素も付いていたのでよい。

リニューアルのポイント2「県政 について知る」「県政に参加する」に関しては、見出しの要素が付いていて気づきはしたが、読上げの順としては最後の出番だった。

リニューアルのポイント4 「合格発表」に関しては、見出しの要素が適切に付き、今までよりわかりやすくなっていることは確実だが、試験にはシーズンがあるのではなかろうかと愚問を 抱いた。何かしらあるのかな?「教育委員会のバナー」に関しては、そのものを音声で探すのに一苦労。これかな?と思われるものは、本当に最後の最後にやっ てきたような気がする。

とはいえ、それほど気に入らないページということではなかった。記者発表資料で(本当の)「目線」を強調していなければ、「よくなったね」と素直 に言えたと思う。視覚的なレイアウトと同時に、今回のように見出しの要素をきちんと付け文書構造を意識すれば、見えない県民の目線をも救えるのだから、そ のように表明すればよいではないかと思う。

そう表明すればよいところ、そうしなかったのにはきっとわけがある。そう思っていなかったか、意図的に表明を避けたかのどちらかだろう。どちらな のかは私の知るところではないが、今回の記者発表資料の内容は、私が推進する「より多く」ではなく、「過半数」を意識した文面であることは明らかだ。最近 は、「より多く」が流行らないなあとこの業界にいて感じる。だから私は、信念を曲げているわけではないけれど、「より多く」を意識しながら意図的に「過半数」を訴えることもある。そうした方が結果、早く成果が出るような。アクセシビリティ推進派のみなさん、ちょっと引いてみるのも手かもよ。

(資料提供)
静岡県ホームページをリニューアル

県民の目線を徹底重視!

■静岡県ホームページをリニューアルしました!

⇒静岡県のホームページは、検索エンジンで『静岡県』と入力してください。

1 リニューアルの目的

県のホームページは前回のリニューアルから2年経過しました。その間にアクセスログや県民の意見などを徹底分析、よりいっそう見やすく使いやすいホームページとするためにリニューアルを行いました。これからも、県民の皆様のご意見を参考に進化し続けるホームページづくりを行います。

2 リニューアルのポイント

(1)静岡県の魅力をアピールします。
# 一番目に付く場所に、静岡県の魅力や特徴を配置し、静岡県らしさをトップページでアピール
# 県民だけでなく、県外からの訪問者が静岡県の観光や特徴を知るために役立つコンテンツを配置

(2)県政への積極的な参加と理解のために
『県政について知る』、『県政に参加する』というコーナーを目に付く場所に配置

(3)わかりにくい表記をわかりやすくします。
# 県庁内で使用されている呼称だけでは、リンク先のページに何があるのかわかりにくいため、誰にでもわかるような表現に変更
(例)県民のこえ→県へのご意見ご要望、とれるネット→静岡県施設予約

(4)使われるページを使いやすい場所に
# アクセスログを解析し、アクセスの多いリンクは目に付きやすいところに配置
(例)合格発表、教育委員会のバナーなど
# アクセスの少ない項目は、削除

(5)お問い合わせ窓口は、1つに

# 情報がどこにあるのかわからないという問い合わせが多いので、フォームから問い合わせができる「ふじっぴーのホームページご案内係」を創設
# いままで、トップページのあちこちに散ちらばっていた『問い合わせ』を1つのリンクに集約

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