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アクセシビリティコラム

第22回 検索大好き?

私は「サイト内検索」があまり好きではない。
情報を提供する側にいるときには、目的とする情報への到達手段のひとつとして設けることがあるが、それを使うかと聞かれると、ほとんど使っていない。サイ ト内を検索すれば、目的の情報には早くたどり着けるだろう。それが第一の目的なのだけれど、そのような到達のしかただと、目的が果たされても何だか損をし たような気分になるのである。

私は失明して、情報から完全に遮断されてしまったとは感じなかったが、求めた情報しか入手できないものだということは強く感じた。たとえば、スー パーにヨーグルトを買いに行くとする。
「ヨーグルトをください。」と言えば、店員さんは、「プレーンと、ブルーベリーと、くだものがいっぱい入ったものと・・・。」などと言いながら、味、大き さ、価格などの情報をくれるはずである。私は、店員さんの情報を頼りにその中からどれかを選択し、ご満悦でスーパーをあとにするが、そのヨーグルトの隣にあった特売プリンの情報は得られないわけである。
「プリンが特売ならプリンでよかったのにぃ。」とか、
「プリンが特売ならついでに買ったのにぃ。」とかいうことは、まず叶わない。
電車の中吊り広告も、本屋の平積みベストセラーも、同じように目に入らないのである。
視覚的に得られる情報は、知っておきたいことから知っても知らなくてもどうでもよいことまで満載である。しかし、そのどうでもよいことから生活の娯楽とい うものは誕生するのではないだろうか。私はそう思う、だから悔しい。

でも、インターネットは比較的平等ではないかと思う。音声ブラウザを利用すると、少し時間がかかるし、多少わかりにくいところはあるけれど、せっかく訪れたのだから、ついでに聞いていこうよと思うのである。くだらない笑える情報とか、いつか役立つ情報とかを貪欲に求めている。だって、ここでしか貪欲になれないじゃん!と思うのである。

しかし、音声ブラウザ利用者が、「サイト内検索」で目的を達成し、それだけで、私が思うよりずっと満足していることに先日気づいた。軽いカル チャーショックである。それは、特定のコミュニティ(パソボラのようなもの)内でのお話なので、日本中、すべてに共通することではないかもしれないが、あなどれないなと私は思う。

「検索大好き」音声ブラウザ利用者がいる

なぜなら、そのコミュニティではそのように指導している。

なぜなら、そのように指導しないと目的の情報にたどり着けない。

なぜなら、そのくらいどのサイトもわかりにくい。

ならば、よりよいサイトをつくろうではないか!

目移りならぬ、耳移りしちゃうような楽しいサイトを求む。

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