第74回 買い物カゴで商品選び

買い物カゴに商品を入れてから、商品が何かを確認する人などいないだろう。でも、私は時々そのようにしている。そうしなければならないときがある。 決して突拍子もないものを入れているわけではない。おおむね当たりをつけて入れてはいるが、商品選びの一部を買い物カゴの中で行っている。

見えていたころのリアルな買い物では、一度買い物カゴに入れた商品を陳列棚に返すなどということはまずなかった。流儀に反している。しかし、見えなくなってからのオンラインショッピングにおいては、そのようなことの連続だ。

何をしているのか。具体的にはサイズの確認や色の確認をしていることが多い。購入のための最後の確認というのではない。まだ、商品選びの途中であ るというところが、今回のコラムのミソである。

なぜ、そのようなことを買い物カゴの中で行わなければならないか。

それは、オンラインショップの陳列が悪いから、または、音声ブラウザが陳列をうまく読上げないからである。この際、商品そのものは順調に選べたということにしよう。たとえば、CDやDVDなどであれば、商品そのままなので問題なく購入手続きに移ることができる。しかし、たとえば衣料品や化粧品などを購入しようとするとき、サイズや色を選択するのは必須だ。サイズや色の選択というのは、そのショッピングサイトのつくりによるが、プルダウンかラジオボ タンでチェックさせられることが多い。プルダウンの方はまあまあいけるのだが、ラジオボタンには苦戦する.

あれは、HTMLソース的には一体どうなっているのだろうか。よくわからないのだが、選択肢のそれぞれにラジオボタンが付いているものがあれば、 選択肢だけがずら~っと並んでいて、次の行にラジオボタンだけが同じようにずら~っと並んでいるものもある。後者はさらに売り切れの「×」印だの、残り少 数の「△」印だのが混在するパターンがある。選択肢が多いと、選択肢とラジオボタンが結びつかないのは言うまでもないが、印が混在すると、どうやらラジオ ボタンと印(そこにあるテキスト)の読上げがちぐはぐになり、私にはどのサイズが、何色が売り切れなのかがさっぱりわからなくなってしまう。

私にしてみれば、ずら~っと並んでいるうちの一つを選びたいだけなのに、一つ目のラジオボタンから順にチェックし、買い物カゴに放り込んでみて、 適合サイズが売られているか、選ぶとしたら何色が残っているかをいちいち確かめなければならない。いっそ、品薄であったり売り切れ多数のショップは省こう とも思うのだが、全色バッチリ揃っていると、それはそれでその商品がすべてが売れ残ってしまうほど魅力的でないものなのではないかという疑念を抱いてしま う。すんなり選ぶことができれば、こんな貧乏性話をせずに済むというのに、現状はこうである。

結論としては、今回もサイトのつくりのせいなのか、音声ブラウザのせいなのか、何をどのようにしたらよいのかわからないのだが、いずれにせよ、私の買い物カゴでの商品選びは確実に数年は続くだろうと思われる。