第3回 音声化ソフトでアクセシビリティ調査

第1回、第2回のコラムで、alt属性の必要性について述べてきた。
alt属性が、何やらアクセシブルなWebサイトに欠かせないようだということが印象に残ったと思う。

前にも述べたが、Webサイトの多くは、画面に映る視覚的情報を中心に構成されているため、そこに不都合を感じやすいのは、視覚的情報が得られな い、または、得られにくい人だろうことが、一番に思い浮かぶ。
そこで、今回は視覚障害者が通常利用する音声化ソフトの音声記録を用いて、ALT属性の必要性を具体的に示すことにした。

以下は、『ユニバーサルワークス』のサイトのトップページに、適切なalt属性をつけた場合と、そうでない場合の音声記録である。
どちらの場合も、画面に映るグラフィックに何の変化もないことに気をつけていただきたい。

筆者は、ユニバーサルワークスのアクセシビリティアナリストとしても、プライベートでも、多くのWebサイトを閲覧するが、同じグラフィックのもの を、適切なALT属性をつけた場合とそうでない場合で聞き比べたのは初めてである。
改めて前者の安心感を体験させられた。

後者について述べるならば、筆者程度のスキルがあれば、リンク画像のファイル名から内容を想像し、進むこともできるが、それは、「『みんなが』使え るWebサイト」を目指すユニバーサルワークスのコンセプトに反する。
まずは、ALT属性に配慮すること、
これを、アクセシブルなWebサイトの基本として理解していただくために、3回にわたり紹介した。

  • 今回のコラムが、テーマの関係上、アクセシブルでないことをお許しください。
  • 音声を聞くことができない方は、Windows Media Playerをダウンロードしてください。

(第3回コラムで使用した画面とテキスト)

適切なALT属性をつけた場合の読み上げ内容

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2003年9月1日、自治体サイトWebアクセシビリティ調査静岡県73市町村版を掲載しました。
2003年9月1日、アクセシビリティコラム1、2を掲載しました。
2003年9月1日、Webサイトを開設しました。
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第2回 「適切な」ALT属性とは何か

前回のコラムで、 「ALT属性とは、画像に意味をもたせるものである。」とお話した。 では、画像にどのような意味を持たせるのか、 また、どのような意味を持たせたらよいのかということが、 今回のコラムのテーマである。

ALT属性のつけ方には、2通りの方法が考えられる。 ひとつは、その画像に“文字や文章のALT属性”をつける場合、 それから、もうひとつは、“空白のALT属性”をつける場合である。 それぞれを適切に使い分けるために、 例を挙げてお話を進めよう。

前者、“文字や文章のALT属性”をつける場合について。
そこに画像が存在するからといって、 「画像です。」というALT属性をつけても意味がないだろう。 それがどのような画像なのか、 タイトル画像ならば、 そのタイトルをALT属性としてつけなければならないだろうし、 そのWebサイトを象徴する写真ならば、 簡潔な説明が必要であろう。
たとえば、静岡県のWebサイトのトップページに、 富士山の写真画像があるのならば、 「壮大な富士山の写真です。」とでも言ってもらえれば、 おおっ、静岡県にやってきたなという感じがする。

後者、“空白のALT属性”をつける場合について。 そこに画像が存在するからといって、 視覚的なアクセントのために存在する画像にまで、 文字によるALT属性をつけるのはいかがなものか。 静岡県のWebサイトの項目の頭に、 りんごのマークがついているからといって、 項目を選択するたびに、 「りんごマーク」、「りんごマーク」と繰り返されては、 あれっ、青森県と間違えたかなと一瞬と惑う。 このような場合は、その画像に空白のALT属性をつけてやる方が適切である。

画像に意味をもたせるとき、 情報を発信する者(製作者)は、その情報を受ける者に、 どのように理解してもらいたいかを考慮して、ALT属性をつけることが、 よりアクセシブルなwebサイトへの近道である。

今回は、以下のメッセージを残そう。
ALT属性には「文字」と「空白」が存在する。

第1回 なぜ「ALT属性をつけましょう」なのか

「Webサイトはアクセシビリティに配慮しなければならない」とは、 具体的にどのようにすることなのか。 「画像には適切なALT属性をつけましょう。」と、 どのアクセシビリティ指南書(?)にも明記されている。

実際のところ、
適切なALT属性 = アクセシブルなのかというと、
確かにその重要度は高い。

Webサイトは、 画面上に映る視覚的な情報を中心に構成されている。 この視覚的な情報を、 音声をはじめとする別の感覚に置き換えることで、 情報収集を可能、もしくは容易にすることが、 アクセシブルなWebサイトの重要な1方策である。

ここでいう視覚的な情報とは、 “文字”と“画像”の2種類に大別される。 音声化ソフトを組み込んでいる場合、 文字であれば、「あ」なら「ア」、 「愛」なら「アイ」と読み上げてくれるが、 画像の場合、通常「画像が画像であることを教えてくれる」、 または、「画像の存在すら気づかない」わけで、 これこそが、画像がアクセシビリティを語るときに悪者にされる理由であり、 その解決には、人(制作者)の配慮が どうしても欠かせないという問題がある。

画像は配置しただけでは、非視覚情報としては意味のないものであるが、 配置した画像にALT属性をつけることで、 音声化された環境でも意味のある情報となる。
画像にどのような意味を持たせるのか、
また、どのような意味を持たせたらよいのか、
それが“適切な”ALT属性をつけるということであり、 次回のコラムで述べる予定なので、 今回は、以下のことだけを覚えていただくこととしよう。

ALT属性とは、画像に意味をもたせるものである。